霜明洞のカウンター席にて記す。
普通のブログ。
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天使。
赤ちゃんは生まれる前、雲の上からお母さんを見ていて、この人のところに生まれてきたい、一緒に幸せになりたい、と思って、お母さんのもとへと来るらしい。
だけど、この世界には、周りの環境が整っていないせいで、生まれ出てから60秒間も生きられない子が沢山いる。 お母さんのお腹の中から出て来て、初めて外の空気を自分で吸って、「生きてるよ」って泣いて、お母さんの温もりに抱かれる。 でも、時計の細い針が一周する前に、その子のもとに天使が迎えに来る。 大好きなお母さんと生きていこうとしていたその子は、その瞳にお母さんの顔や世界の美しさを映す間もなく、天使に手を引かれていってしまう。 お母さんの温かさと優しい匂いの名残の中、その子は空へと旅立ってしまう。 世界中の皆に生きる権利がある、と法は唱える。 世界中の人の命は全て同じ重さだと、聖者は説く。 世界中の人間に平等なのは死だけだと、捻くれ者は吐き捨てる。 だけど、生きる権利も命の重さも死も、与える責任は世界にあるのだろうか。 手を差し伸べるのは、人間であって欲しい。 世界だとか運命だとか神様だとか、そんなものよりも、アナタに側にいて欲しい。 せっかくアナタに会いに来てくれた子を、その手で迎えてあげて欲しい。 60秒で天使になってしまったあの子達が、また雲の上から、世界ではなく私達からの祝福を待っている。 「大好きだよ」と今度こそ伝える為に。 PR
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